急がず、休まず
道を歩いているとき、石につまずいたとします。その反応の仕方はそれぞれです。自分がうかつであったと反省する人、石に腹を立てる人、石をそこに置いた人間を恨む人・・・・・。一つ一つの出来事をどう受け取るかによって、人生は良い意味でも、悪い意味でも大きく変わるといわれます。物事をどのような目線で見ていくことが大事なのか。庭野日鑛・立正佼成会会長による智慧と慈悲のメッセージを贈ります。
検索
いま世の中には、いろいろなことが起きておりますが、最終的には、私たち自身が、どう生きるかということが大事になってまいります。
新聞を読んでいますと、人を殺(あや)めた、人を騙(だま)したというようなことが、たくさん出てきます。人を殺めるのが嫌であったら、人を騙すのがいけないと思ったら、「絶対に自分はしないぞ」と決めるのが、自分の生き方であります。
殺めた人、騙した人を、悪い人だなどと言わなくとも、自分はそうしたことをしない人間になっていくことが、本当の意味での成長だと言われます。物事をただ否定的に見るのではなく、自分は絶対にしないと、自己をコントロールすることが、最終的には要になっていくわけです。
『佼成新聞』(佼成出版社)より
庭野 日敬 一日一語
たくさんの怠けもののあいだで、ひとりがけんめいに働きはじめれば、まわりとの調和が破れます。しかし、そのひとりの働きにつられて、たくさんの怠けものも働きだしたとすれば、そこに、より高い、新しい調和が生まれたことになります。