急がず、休まず

道を歩いているとき、石につまずいたとします。その反応の仕方はそれぞれです。自分がうかつであったと反省する人、石に腹を立てる人、石をそこに置いた人間を恨む人・・・・・。一つ一つの出来事をどう受け取るかによって、人生は良い意味でも、悪い意味でも大きく変わるといわれます。物事をどのような目線で見ていくことが大事なのか。庭野日鑛・立正佼成会会長による智慧と慈悲のメッセージを贈ります。

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急がず、休まず

生あれば死あり

  • 不安
  • 苦悩
  • 信仰
  • 死

日本の先師、先哲と言われる方々の教えの中に、「生を明(あき)らめ死を明らむるは仏家一大事の因縁なり」という有名な言葉があります。「生まれる」ということを明らかにする。「死」ということを明らかにする。「仏家」とは、仏教家でしょうか。もう少し砕いて言えば、私たちのように仏さまの教えに基づいて信仰をする人ということでしょう。
仏さまの教えを受けて信仰する人にとっては、「生まれた者は死んでいく」ということをしっかりと受けとめることが、一番大事であるという意味合いです。このことを受け取ることによって、いのちを頂いたことが、いかに有り難いかということが分かってくるということです。
「生まれた者は死んでいく」ということは、誰でも知っています。そしてそれは、人生で最も大事なことであると教えられています。その一番大事なことを知っていても、分かっていても、まだ私たちは、悩み、苦しみます。しかしそれは、「生まれた者は死んでいく」ということの意味合いを、深く、深く味わっていないから、そうなるのだと教えられているのです。

『佼成新聞』(佼成出版社)より


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